FAQよくある質問
設置、性能、環境、施工などよくある質問にお応えします。
塗装(14件)
- Q1. 塗料の種類はどのようなものがありますか?
-
A.
主なものにメラミン樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、ポリエステル樹脂系塗料などがあります。
メラミン樹脂系塗料:焼付塗料に使われる塗料で、歴史が古く一般的に使用されてきた塗料です。
アクリル樹脂系塗料:発色がよく耐候性・耐薬品性に優れる塗料です。
エポキシ樹脂系塗料:比較的錆に強く、酸やアルカリの薬品にも強く、建築構造物の錆び止めのほか水道管の内面塗装などにも使用される塗料です。
ポリエステル樹脂系塗料:オールラウンドの性能を持った塗料です。
- Q2. 塗装の種類はどのようなものがありますか?
-
A.
塗装の種類は、主に粉体塗装、溶剤塗装、電着塗装があります。
- Q3. 粉体塗装とは何ですか?
-
A.
粉体塗装とは、有機溶剤や水を使用せず粉末状態(固形分100%)で塗布し、熱により溶融・硬化する塗装方法です。無溶剤であるため、有機溶剤の毒性や光化学公害の恐れ等、VOC問題を軽減した環境に優しい塗装方法です。
- Q4. 溶剤塗装とは何ですか?
-
A.
溶剤塗装とは、塗膜になる樹脂・顔料をシンナーなどの溶剤に溶かし、刷毛塗りや拭きつけをする塗装方法です。
- Q5. 電着塗装とは何ですか?
-
A.
タンクに水で溶かした塗料を満たし、これに被塗物(塗装されるもの)を入れ、タンクとの間に直流電圧をかけ、塗料中の樹脂・顔料をその表面に析出させ塗膜を形成する塗装方法です。ほぼ均一な塗膜が得られ、狭い隙間や入り組んだ部品も塗装できるなどの長所があります。
- Q6. 特殊環境で使用できる塗装はどのようなものがありますか?
-
A.
塗装は、素地、前処理、塗料によって塗膜の品質水準が決まります。特殊環境(設置場所)での要求性能を満たす塗装としては、耐塩仕様・重耐塩仕様・耐酸仕様・耐アルカリ仕様の塗装があります。
【詳細につきましては、施工上の注意事項CA-G09 資料1 設置環境から選ぶ盤の塗装性能 塗装技術資料(53頁)をご参照ください。】
- Q7. 耐塩仕様・重耐塩仕様の塗装とはどのようなものですか?
-
A.
海岸地域などの塩害の環境下での使用を目的とした塗装です。当工業会としては、塩害地域の中でも海岸からの距離が約300m を超え1km 以内では耐塩仕様、300m 以内では重耐塩仕様としており、これら仕様のレベルとしては塩水噴霧試験で確認することを規定しています。
【詳細につきましては、施工上の注意事項CA-G09 資料1 設置環境から選ぶ盤の塗装性能 塗装技術資料(53頁)をご参照ください。】
- Q8. 耐酸仕様の塗装とはどのようなものですか?
-
A.
酸性ガスを発生する環境下での使用を目的とした塗装です。当工業会としては5%H2S04(硫酸)20℃の溶液に規定時間浸漬後、室内に2 時間放置にて異常がなければ耐酸仕様の塗装としています。
【詳細につきましては、施工上の注意事項CA-G09 資料1 設置環境から選ぶ盤の塗装性能 塗装技術資料(53頁)をご参照ください。】
- Q9. 耐アルカリ仕様の塗装とはどのようなものですか?
-
A.
アルカリ性ガスを発生する環境下での使用を目的とした塗装です。
当工業会としては、NaOH(水酸化ナトリウム)の溶液に規定時間浸漬後、室内に2時間放置にて異常が無ければ、耐アルカリ仕様の塗装としています。
【詳細につきましては、施工上の注意事項CA-G09 資料1 設置環境から選ぶ盤の塗装性能 塗装技術資料(53頁)をご参照ください。】
- Q10. 屋外用キャビネットの塗装色に対する注意事項は何ですか?
-
A.
直射日光が当たる場合、明度が高い”白“に近い色は、内部温度が上昇し難い傾向にあります。逆に明度が低く”黒“に近い色は内部温度が上昇し易い傾向にあります。
外装色が選択可能なら内部の温度上昇を抑えるために明度の高い色の選定をお勧めします。
【詳細につきましては、施工上の注意事項CA-G09 1-8.屋外での日射よるトラブル(4頁)をご参照ください。合わせて関連団体盤用熱関連機器工業会(TECTA)の 屋外盤熱計算に関するガイドライン もご参照ください。】
- Q11. どのような塗料を使用したら、耐塩仕様、重耐塩仕様になりますか?
-
A.
塗料の種類だけで決めることはできません。塗装工程、塗装方法によって性能が異なります。詳しくは、JSIA 技術資料の「JSIA-T1020 配電盤類の塗装技術」をご参照ください。
- Q12. 塗装耐久性の規格はありますか?
-
A.
金属製汎用キャビネットCA100 にあります。促進試験として耐中性塩水噴霧試験を実施し一般環境(標準使用状態)では、屋内で120 時間(5cycle)、屋外で240 時間(10cycle)と規定しています。また、促進耐候性試験240 時間を行い、光沢保持率は70%以上、色差は⊿E×ab=4以内である事と規定しています。
【詳細につきまして、金属製汎用キャビネット CA100 7.3 塗膜の耐久性または 施工上の注意事項CA-G09 資料1 設置環境から選ぶ盤の塗装性能 塗装技術資料(53頁)をご参照ください。】
- Q14. 合成樹脂製ボックスの表面を塗装する場合の注意事項は何ですか?
-
A.
塗料の種類によってはボックスを溶かしたり、密着性が悪い場合がありますので、事前に取扱いの注意事項を確認してから実施してください。
直射日光が当たる場合、明度が高い“白”に近い色は、内部温度が上昇し難い傾向にあり、逆に明度が低く“黒”に近い色は内部温度が上昇し易い傾向にあります。塗装色が選択可能なら内部の温度上昇を抑えるために明度の高い色をお選びください。
【詳細につきましては、施工上の注意事項CA-G09 1-8.屋外での日射によるトラブル(4頁),5-6.合成樹脂製ボックスを塗装したことによるトラブル(35頁)をご参照ください。】